masaです。
文字を書いていると「匂い」と「臭い」の使い方がいまいちわからなくなってしまうんですよね。
どっちも伝わるからまぁいっか。って思ってたんだけど、世の中に文章を発信する人間としてこりゃあいかん、と思い直して違いを調べてみました。
どっちでも合ってた
広辞苑によると、臭いは匂いの連用形。そのものが発する香りのことで、同意義として存在するんだそうな。
つまり、鼻で感じる香りについて話すならどっちを使っても間違いではないっていうことになります。あれ、解決しちまった。
でも、使い方はちょっと違う。
わかりやすく言えば、「臭いだけ別の意味」っていう捉え方にしたほうがいいみたいですね。
- ドブのような臭い
- きな臭い
- にんにく臭い
- 古臭い
- うさん臭い
- 腐った臭い
まぁ、なんとなく言うと「嫌な臭い」ってことですね。クサイは臭い。あとは怪しいとかそんな意味。臭い=不快なイメージですかね。
「匂い」の意味
んで、大事なのはこっちの匂いの意味。
クサイ・不快=臭いなのに対して、匂いはたくさんの意味を持っています。
①物から発散される香りのこと
これはそのまんま。主にいい方向の香りとしての意味があります。
②そのものがもつ雰囲気や赴きのこと
「都会の匂い」「シャバの匂い」なんて使われ方ですね。言われてみたら確かに雰囲気として言うこともあります。
③色。特に赤を含む映えのある色合い
「朝日に匂う山桜」なんて、景色とかそんな使い方ですね。
④つややかな美しさ・はなやかな美しさ
これも雰囲気として使うような感じでしょうか。「あのねぇちゃんいい匂いしそうだな」みたいな?
⑤威光・栄華
この辺まできて気付いたけど、雰囲気ですね。雰囲気。オーラとかそういったものを匂いって言います。うん。絶対そうでしょ。
⑥染め色
濃い色が上から下に向かって薄くなっていくようなもの。グラデーションって言うよね。絶対使わない自信がある。
⑦描き眉の薄くぼかしてある部分
広辞苑どんだけピンポイントの話するんでしょう。それグラデーションとかぼかしでいいんだって。
⑧俳句用語
情緒としても使われます。ほら、雰囲気じゃん。さっきの「都会の匂い」とかと同じような話だね。
一口に匂いと言っても意味合いがかなりあります。
大別すると、普段使う鼻で嗅ぐ匂い(花の匂いとか)みたいな物理的な使い方と、雰囲気とか情緒、オーラのような抽象的な意味での使い方ですね。
臭いのほうは、ただくさいだけです。なので、臭いは匂いの派生っていう認識が1番しっくりきそうかなっていう見解。
親カテゴリ=匂い
子カテゴリ=臭い
香りは?
香り・薫なんて言い方もありますよね。ニホンゴヤヤコシイネ。
匂いと同義語なんですけど、悪いイメージは一切なく、良い意味合いとしてしか使われません。
匂いが物の発する香り全般なのに対して、香りは良いところだけのお嬢様。「ウチは高級品しか食べませんの」みたいな存在です。臭いの反対としての役割といったところでしょうか。
なので、名前につけるならこっちの方が良い意味に。っていうか名前が「匂い」ってないか。
あとあれですよね、なんかこう、ふわっとしたイメージ(←雑かよ)
香りと薫りの字についてなんですけど
香り=鼻で感じる匂いのこと。物理的な方。(桃の香り・梅の香り)
薫り=雰囲気や肌で感じること。抽象的な方。(風薫る5月)
スポンサーリンク
匂いと臭いと香りの語源・成り立ちは?
ついでの話になりますけど。
匂い
時は平安時代。もとはこんな↓
弦楽器の音を調節する機械から変形したみたいですね。
匂い=そのものの具合、といった意味に用いられました。
臭い
これは鼻+犬で生まれた漢字。なので雰囲気とかじゃなくてモロに嗅ぐ方の意味合いなんですね。いつできたのかは調べてもわかんなかった。
元々は「腐敗臭」「悪臭」として使われていたらしいので、不快な臭いとして使うのは当然のことでした。はい。
香り
黍(きび)+甘いで出来上がった漢字。
黍って甘い匂いするでしょ?「あまい・うまい」
そこから「甘い香り」ってなったんだそうな。
っていうかやっぱりあれ、臭いの仲間はずれ感がすごい。
まとめ
臭いは匂いの中でも、不快・怪しげな臭いにのみ使う。
・胡散臭い
・牛乳が腐って臭い
物が発する香りという意味では同意義。
匂いには景色や雰囲気、情緒や色などの他の意味合いもたくさん。主に良いイメージとして使う。
香りは良いイメージとしてしか使われない。臭の反対の言葉として用いられる。
という事で結論が出ました。
これからは平仮名で書こうと思いますヾ(´ー`)ノ